たまもぅです。
今回は、その「もの忘れ」はスマホ認知症だったを読んでみての感想を書いていきます。
スマホの使い過ぎは良くない、となんとなく感じていましたが、具体的にどう良くないのか分からなかったので、読んでみました。
読んでみて、
と危機感を感じることがありました。
なぜスマホの使い過ぎが良くないのか、改善するためにはどうすべきかが本書に詳しく書かれていますので、気になる人は読んでみてください。
著者は医学博士の奥村歩
本書の著者は医学博士である奥村歩さんです。
奥村歩
医学博士。おくむらメモリークリニック院長。岐阜大学医学部卒業、同大学大学院博士課程修了。
アメリカ・ノースカロライナ神経科学センターに留学後、岐阜大学附属病院脳神経外科病棟医長併任講師等を経て、2008年に「おくむらクリニック」を開院。
「もの忘れ外来」を中心に、全国から毎日100人以上の受診者が来院し、これまでに10万人以上の脳を診断。
脳神経外科医として認知症やうつ病に関する診察も多く経験し、日本脳神経外科学会(評議員)・日本認知症学会(認定専門医・指導医)・日本うつ病学会他の学会で活躍している。
(引用:Amazon)
上記の経歴をもつ「もの忘れ」のスペシャリストです。
医者から言われることなので、もううなずくしかありません。
本書は全部で5章の構成
本書は以下の5章で構成されています。
- あなたの脳、「スマホ認知症」になっていませんか
- 考えない脳はこうしてつくられる
- 「スマホ認知症」を防ぐ10の心得
- スマホで疲れた脳は自分で回復できる
- いくつになってもサビない脳をつくるために
本書で書かれているスマホ認知症とは、もの忘れなどの記憶力の低下や感情が不安定になることをいいます。
第1・2章では自分が普段何気ない習慣としているスマホの使い方が、実はスマホ認知症へ繋がるものだと知って驚くばかりでした。
第3~5章では、スマホ認知症からの脱出、人間らしさを取り戻す内容が書かれています。
たまもぅが気になったポイント4つ
僕が気になったポイントを4つ紹介していきます。
- スマホをいつも脳の肩代わりにさせていてはダメ
- スマホ使用による勉強への悪影響
- ぼんやりすることは脳にとって最高
- みんな情報のインプットに溺れている
スマホを脳の肩代わりにさせていてはダメ
普段からスマホという記憶装置に頼ってばかりいると、記憶を取り出したり取り入れたりする脳の力が低下して、もの忘れやうっかりミスなどの”症状”をもたらすことにつながっていくわけです。
(引用:その「もの忘れ」はスマホ認知症だったp24)
確かに、人間の身体は使わない部分は衰えていくようになっていますが、それは脳も例外ではないということですね。
ふとしたことで分からないことでもすぐにスマホで調べれば一瞬で分かる。
スピードが求められる社会なので、すぐに答えが出ることは良いこと、と言われるかもしれませんが、実は脳の働くチャンスを奪っていたことなのですね。
もちろん著者も、スマホを使うこと自体がダメと言っているのではなく、「頼りすぎ」が問題と言っています。
僕もスマホで調べる前に、少し自分で考える癖をつけていこうと思いました。
スマホ使用による勉強への悪影響
あまりにラクに情報を得られるようになったために、「脳があまり考えなくなってきた」「脳があまり学ぼうとしなくなってきた」という傾向がみられるようになってきているのです。
(引用:その「もの忘れ」はスマホ認知症だったp39)
これは僕自身も実感しています。
大学からスマホを持つようになり、明らかに考えたり、学ぼうとすることが減ったなと思います。(単に勉強時間が減ったからかもしれませんが)
スマホの使用が直接学力低下につながるとは断言されていませんが、情報へのハングリー精神が低下したことは間違いないでしょう。
小学校、中学校、高校では、調べ物をするのに図書館へ行ったり、人に聞いたりしましたが、いつしかスマホやパソコンで完結するようになりました。
そんな喜びを感じながらやっていたころが懐かしいです。
ぼんやりすることは脳にとって最高
デフォルトモード・ネットワークは、何もせずにぼんやりしているときに働く機能で、「集中/ぼんやり」「働く/休む」などの切り替えをコントロールしている脳システムです。
(引用:その「もの忘れ」はスマホ認知症だったp45)
本書で僕が一番驚いた部分です。
いつもスマホからたくさんの情報を処理している脳は、常に稼働状態で緊張しています。
ぼんやりする時間がないと、脳はオーバーワークとなり、うっかりミスやもの忘れを起こすようになってしまうのです。
脳からこんな言葉が聞こえてきそうですね。
アメリカ・ワシントン大学のM/レイクル教授が行った研究では、デフォルトモード・ネットワークを稼働させてぼんやりしているときの脳内では、活動時の15倍ものエネルギーが消費されていることが分かっています。
(引用:その「もの忘れ」はスマホ認知症だったp78)
つまり脳は、活動しているときよりもぼんやりしているときの方が重要ということです。
ぼんやりすることで、未来のこと、自分自身のこと、過去と今をつなげていくこと、などさまざまな処理を行っています。
もうこれを知ってしまったら、ぼんやりタイムを意識してつくるしかありません。
みんな情報のインプットに溺れている
今にも溺れそうな脳を「情報の海」から救い出すには、私たちはいったいどうすればいいのでしょうか。
それには、まず目の前に広がる「情報の海」を泳ぎきるのをあきらめることが大切です。
(引用:その「もの忘れ」はスマホ認知症だったp94)
「情報の海」で溺れている、これ以上ない表現だと思いました。
そして一番怖いのが、みんな無意識に溺れているということです。
僕も人のことは言えませんが、電車内でスマホから目をそらさない人、ご飯中でもスマホを離さない人、など気付かないうちに脳が溺れているのでしょう。
ぼんやりする時間をつくらず、溺れていった先に待っているのは、自分を見失い、人間らしさを見失う…
【その「もの忘れ」はスマホ認知症だった】まとめ
今回は、その「もの忘れ」はスマホ認知症だったを読んでの感想を書いていきました。
スマホに頼り過ぎが、脳にどんな影響を与えているのかが良く分かり、スマホとの付き合い方を強く考えさせる一冊です。
ぜひ読んでみてください。
↓ ↓ ↓